ヘッドカバーのつなぎ目からオイルがにじみ出てきたのでバルブカバーガスケットを交換します。
取り外す部品がけっこう多いので4~5時間ほど作業時間がかかりました。
難易度的はそんなに高くないので一つ一つ確実に手順を進めれば大丈夫です。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_042609935-1024x771.jpg)
Z4の場合、エンジンを斜めにセットしているので運転席側がオイル漏れしやすくなります。
これくらい漏れ出ていれば交換時期ですね。
初年度登録から16年、走行距離約10万キロなのでよくもった方でしょう。
今回はバルブカバーガスケットとの同時交換が推奨されている、バルブトロニックモーターのガスケットとエキセントリックシャフトセンサーのガスケットも交換します。
N52エンジンのバルブカバーガスケット交換に必要な物
バルブカバーガスケット(ヘッドカバーガスケット)
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中華製は安いですが品質に不安があるので実績のあるOEM製品を選びます。
バルブカバーガスケットはドイツメーカーのELRING製です。
バルブトロニックモーターガスケット
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バルブトロニックモーターガスケットはVICTOR REINZ製。
エキセントリックシャフトセンサーガスケット
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エキセントリックシャフトセンサーガスケットもELRING製です。
ラチェット&エクステンションバー
ソケットレンチセットは1セットあると何かと便利です。
自動車整備のDIYなら3/8インチが使い勝手がいいです。
今回のDIYではエクステンションバーが必要です。
コスパで定評のあるSK11製がおすすめです。
6.3mm(1/4インチ)10mmソケット
バルブトロニックモーターを外すために1/4インチのヘックスソケット(10mm)とエクステンションバーが必要です。
私は3/8インチしか持っていなかったので変換アダプターを買うか、1/4インチのラチェットとソケットだけ買うか迷いました。
単品で揃えてもよかったのですがセット商品が意外と安かったのでそちらにしました。
1/4インチは自動車整備ではあまり使いませんが、内装とかでは使い勝手がいいと思います。何よりケースに入っていてまとまっているのがいいですね。
トルクレンチ
バルブカバーのボルトを規定トルク(9N・m)で締め付けるために使用します。
ピックツール
インジェクターコネクターのピンを外すために使用します。
ガスケットが固着している場合はガスケット剥がしにも使用します。
N52エンジンのバルブカバーガスケット交換方法
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/IMG_20210207_102940-1024x768.jpg)
8mmのヘックスナットです。
スパナでも取り外しできます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_042548618-1024x771.jpg)
16mmのヘックスナット×2
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/dfafadsfdadsfasfafasfdas-1024x771.jpg)
六角頭ボルト(5mm)が4カ所。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_065541610-1024x771.jpg)
PCVホースはエンジン後方部の位置にあります。
ツメで引っかかっているのでツメを解除しながらじわっと引っ張ると外れます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_074251459-1024x771.jpg)
強引に外そうとして破損させないように気を付けます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/dfsafasdfasdfadsfs-1024x771.jpg)
ケーブルが複雑な経路で通しているのでバラす前に写真を撮ります。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_070222124-1024x771.jpg)
コネクター自体はツメで留まっているだけなので簡単に外せます。
特に固くはありませんでした。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/dfafafdasfdafdasf-1024x771.jpg)
インジェクターハーネスから伸びている3つのコネクターを外します。
①と②は簡単に外れますが問題は③です。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_094305389-1024x771.jpg)
奥まったところにありコネクターが下から上に刺さっているので外しにくいです。
手探りで金属製のツメを押しつつ外します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_070344540-1024x771.jpg)
インジェクターのコネクターを固定しているピンを外します。
とても細かい作業なのでピッキングツールだとやりやすいです。
ピンを落とさないように注意しましょう。
全部で6カ所あります。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_072856924-1024x771.jpg)
外したピンは元の位置に戻します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_043148579-1024x771.jpg)
フックを立ち上げてコネクタを外してイグニッションコイルを引き抜きます。
6本あります。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2022/01/IMG_20211226_092440-300x224.jpg)
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/fdsfsafassfdas-1024x771.jpg)
アース線2カ所を外します。(ヘックス8mm)
コードはガイドから抜いて出来るだけ外側に寄せます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/fdafdasfafadsfadf-1024x771.jpg)
バルブトロニックモーターのコネクターを外したあと、下側のボルト(E8)を外します。
ここはスペースが狭いので9.5mm(3/8インチ)のソケットでは入りません。6.35mm(1/4の)ソケットが必要です。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_052157347-1024x771.jpg)
バルブトロニックモーターの中心部に4mmの六角レンチを差し込んで反時計回りに回します。
抵抗を感じたらそこでストップします。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/fdsafafdafddasfd-1024x771.jpg)
バルブトロニックモーター左右のボルト(E8)を外します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_065040381-1024x771.jpg)
外れないときは中心部をさらに反時計回りに回します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_065048219-1024x771.jpg)
左右のボルトはT30のトルクスです。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_075952121-1024x771.jpg)
バルブトロニックモーターを外して分かったのですが、下の部分にオイルが大量に溜まっていました。
ここからも大量にオイルが漏れていたのです。
同時交換が推奨されている理由が分かりました。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_080057884-1024x771.jpg)
ちなみにオイルが溜まっているここにもボルト(ヘックス10mm)が隠れています。
ついでに外しておきます
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_054549591-1024x771.jpg)
アース線が繋がっていたボルトはバルブカバーの取付ボルトにもなっています。
左右2か所外します。(ヘックス10mm)
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_054154980-1024x771.jpg)
2カ所のツメではまっています。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_054237022-1024x771.jpg)
ツメを丁寧に浮かせて慎重に外します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_075301455-1024x771.jpg)
バルブカバーをぐるっと一周固定しているボルトを外します。
全部で20個ほどあります。
奥の方はエクステンションバーを使わないとボルトまで届きません。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_080557590-1024x771.jpg)
ボルトを全て外すとバルブカバーはフリーの状態です。
固着して外れない場合は隙間をこじって慎重に剥がします。
外れない場合はボルトの外し忘れも考えて、無理矢理こじらないように気を付けます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_080653790-1024x771.jpg)
特に固着もなく簡単に外れました。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_080902600-1024x771.jpg)
小まめなオイル管理のおかげでとてもきれいな状態です。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_081653136-1024x771.jpg)
バルブカバーのイグニッションコイル挿入部からメタルチューブを外します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_081323608-1024x771.jpg)
古いバルブカバーガスケットを外します。
意外と弾力は残っていましたが、オイルが漏れているということは劣化しているということです。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_081657020-771x1024.jpg)
新しいガスケットを取り付けます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_083228859-1024x771.jpg)
バルブカバーを元に戻します。
コード類が邪魔なので誰かに避けてもらいながらバルブカバーをかぶせます。
この時、バルブカバーガスケットがずれていないかよく確認をします。
ずれている場合、そこからオイルが漏れるので本末転倒です。
この作業が一番気を遣います。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_082055887-1024x771.jpg)
バルブカバーをボルトで取り付けます。
その前にオイルが漏れている箇所をきれいに掃除します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_083228859-1-1024x771.jpg)
バルブカバーのボルトを締めるときは次の手順で行います。
- すべてのボルトを仮留め(緩く締めつける)する。
- 規定トルク9N・mで本締めする。
- 本締めの時は対角線上に締め付ける。
対角線上に締め付ける順番はこちらの動画をご覧ください。(8分37秒前後)
今回のDIYの一連の手順もこの動画を参考にしています。
規定トルクで締め付けるためにトルクレンチを使用します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_092941816-1024x771.jpg)
メタルチューブを元に戻します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_093437879-1024x771.jpg)
新品のバルブトロニックモーターガスケットを取り付けます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_093620393-1024x771.jpg)
バルブトロニックモーターをセットして中心部に4mmの六角レンチをセットします。
外した時とは逆方向(時計回り)に六角レンチを回すと所定の位置に収まります。
ボルト(E8)を3つ取り付けます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_094254568-1024x771.jpg)
エンジン前部のコネクター3つを取り付けます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_094907253-1024x771.jpg)
古いガスケットはクリップ剥がしで簡単に取れます。
新しいガスケットもグイグイ押し込めば簡単に取り付けできます。
ガスケットを交換したらエキセントリックシャフトセンサーを取り付けます。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_095007202-1024x771.jpg)
取り外す前に撮った写真を見ながら逆の手順で戻します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_095301763-1024x771.jpg)
グイっと押し込むだけです。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_095359054-1024x771.jpg)
イグニッションコイル及びコード類を元に戻します。
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2022/01/IMG_20211226_092440-300x224.jpg)
![](https://kurashini.com/wp-content/uploads/2023/09/PXL_20230903_095740260-1024x771.jpg)
コネクターの外し忘れや部品の組み忘れがないか念のため確認をします。
バッテリーも忘れずに戻します。
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エンジンを始動してオイル漏れがないか確認します。
まとめ
作業が終わるころにはすっかり薄暗くなってしまいました。
余裕があればバルブカバーや普段手の届かないエンジンルームの奥の方を掃除したかったので残念です。
作業自体は難しくありませんが一つ間違えるとエンジンの作動に悪影響が及ぶので慎重な作業が必要だと感じました。
使用する工具も意外と多いので、無理だと感じたらディーラーやショップに頼むのが無難だと思います。