2年に1回の交換を推奨されているブレーキフルード(ブレーキオイル)を交換しました。
「ブレーキフルードは吸湿性が高い→水分を吸って劣化する→ブレーキの効きが悪くなる」ので定期的な交換が必要です。
交換自体はそんなに難しい作業ではないですが、ブレーキは超重要部分なので慎重に行う必要があります。
もしブレーキが効かなくなったら…と想像してみてください。
どうでしょう?怖いですよね。
脅すつもりはないですが、それくらい気を使うべきDIYだと思います。
それと4輪ジャッキアップは地味に大変なので、値段次第ではおとなしくプロに頼むのが賢明かと思います。
けっこう疲れました(笑)
ブレーキフルードはホンダ純正を選びました。
他のブレーキフルードに比べると嘘みたいに安いです。
なんでこんなに安いんだろう?
ホンダ純正だから性能面では問題ないですし…
2本買っても1,000円ちょっとです。
慣れてる人なら500mlでも大丈夫でしょうけど、ちょっと不安だったので2缶(1リットル)用意しました。
(結果的に正解。800mlほど使いました。)
チューブは耐油燃料チューブです。
耐油じゃなくて普通のチューブでも大丈夫でしょうけど、耐油だとしっかりした造りなので安心です。
サイズは内径5mm×外径8mmがぴったりでした。
そのあたりのホームセンターでも切り売りしています。
必要分だけ購入できるので経済的だと思います。
オイルをマスターシリンダーから抜き取るための注射器です。
もちろんスポイトとかでもいいのですが、この注射器オススメです。
一瞬でオイルを抜き取るので作業性抜群!
一回買っとけば今後のDIYで活躍すること間違いなし。
それと廃油受け用のペットボトルも準備しましょう。
コーラでもファンタでも午後の紅茶でもなんでもいいです(笑)
ちなみにちょこっと入っているのはバイクのブレーキフルード。
バイクの場合はフロントとリアでたったのこれだけなのです。(なんて経済的!)
BMW Z4のブレーキフルード交換方法
ブレーキフルード交換で一番気を付けないといけないこと。
それはブレーキマスターシリンダーです。
とにかくブレーキマスターシリンダーを気にかけましょう。(理由はのちほど)
ブレーキフルードをぶちまけてしまうと大変なのでゴミ袋でガードします。
新聞紙でも布切れでもOKです。
ブレーキマスターシリンダーの中蓋はすごく取りにくいです。
簡単に取れないように微妙に引っかかっている感じ。
手だと難しかったので、ラジオペンチでつまんだら取れました。
注射器の先端に耐油チューブを装着。
一回の吸引でこれだけの量が!
注射器凄いです!
2回に分けて200mlほど抜きました。
スポイトだとすごく時間が掛かったでしょうけど注射器なら20秒で終わります。
それにしてもけっこう汚れていますね。
下限(MIIN)のちょっと下くらいまで抜きました。
あまり抜いてしまうとエア(空気)が入って大変なことになるのでほどほどにします。
今度は新しいブレーキフルードを入れます。
あまりギリギリまで入れてしまうとこぼれちゃうので上限(MAX)くらいまでにしておきましょう。
さぁ、これで準備は完了です。
ブレーキフルードの交換はマスターシリンダーから遠い順に行います。
Z4の場合、マスターシリンダーの位置は右前なので…
左後→右後→左前→右前の順番になります。
[alert title=”注意”]前後ジャッキアップして4つのタイヤを外すのはけっこう重労働です。[/alert]
今回は一人で交換するのでワンウェイバルブを使用します。
キャリパーのブリーダーキャップを外して耐油チューブをセットします。
チューブの大きさが合わないときはタイラップで固定したほうがいいですが、今回準備したチューブは径がぴったりなので大丈夫でした。
(ピントが合ってなくてすみません…)
耐油チューブを途中でカットしてワンウェイバルブを差し込みます。
こちらも径がぴったりでした。
ワンウェイバルブを挟むことで逆流を防ぐことができ、キャリパー内に空気が入り込むことはありません。(一人でブレーキフルードを交換するには必須のアイテムです)
終点のペットボトルで廃油を受けます。
全体図はこんな感じ。
ペットボトルは倒れやすいので、本当はもっと安定した容器がいいかもしれません。
廃油を受ける準備ができたので、いよいよブレーキフルードを抜きます。
先ほどマスターシリンダーから抜いたのはほんの一部。
ブレーキホースなどに古いオイルが残っているのでそれを抜き取る作業です。
ブリードプラグを緩めるとブレーキフルードが排出されますが、軽く回す程度でOKです。
ちゅっと緩めてブレーキフルードが出てきたらそこで止めましょう。
本当はスパナじゃなくてメガネレンチを使わないといけないんですが、9mmのメガネレンチを持っていなかったのでやむなくスパナで代用。
輸入車は特殊なサイズの工具が多いです。
この記事を見てZ4のブレーキフルード交換に挑戦する方は9mmのメガネレンチを準備することをオススメします。
ブリードプラグを緩めた状態で運転席に座り、ブレーキを10回ほど踏みます。
普段と違い、ブレーキペダルがフロアに付くくらい踏み込めると思います。
これで古いブレーキが抜けていきます。
ただし、夢中になってブレーキペダルを踏んでいるとブレーキフルードがどんどん抜けて廃油受け(ペットボトル)に溜まっていきます。
必然的にブレーキマスターシリンダーからオイルが減っていくので注意が必要です。
ブレーキシリンダーのオイルがあまりにも減ってしまうと空気が混入してしまいます。
するとブレーキラインにエア(空気)が混入してしまうので大変なことになってしまいます。(エア抜きは超大変)
それを防ぐためにもブレーキマスターシリンダーを小まめにチェックし、ブレーキの量を確認する必要があります。
- ブリードプラグを緩める
- ブレーキペダルを10回踏む
- ブレーキマスターシリンダーを確認する
- ブレーキマスターシリンダーのオイルが少なくなっていたらオイルを足す
- 排出されたブレーキフルードを確認(汚い場合は2へ、キレイな場合は6へ)
- ブリードプラグを締める
作業の流れはこんな感じです。
ブレーキフルードがキレイになるまで2~5を繰り返します。
ブレーキペダル10回はマージンを取った回数です。
プロの整備士の方は感覚で大体わかると思いますが、素人の場合はブレーキマスターシリンダーを小まめにチェックしたほうがいいと思います。
古いブレーキフルードは飴色。
新しいブレーキフルードは透明に近い色なので分かりやすいと思います。
ブレーキフルード交換が終わってブリードプラグにキャップをするときはパーツクリーナーなどで油分を飛ばしましょう。
こうすることにより錆を防止できます。
ジャッキアップとタイヤ外しが重労働なのと、重要部品であるブレーキのDIYに不安がある方はプロに任せましょう。
しかし、一度やってみれば意外と簡単な作業です。
定期的に交換すればブレーキ性能も保持できるし、金額を1,000円ほどで収まることを考えるとなかなか有意義なDIYでした。