足回りの定期交換部品はほとんど終わりましたが。。。
ついに?最終章です。
サスペンションアッパーマウント(ストラットマウント)を交換します。
いや、特に不具合があるとかじゃないんですけど、足回り系は他もやったからついでにアッパーマウントも終わらせてしまおうかなと。
それと、リアのバンプラバーがめちゃくちゃ劣化している(上の写真)ので交換したいなと。
バンプラバー交換するなら、ついでにアッパーマウントもやった方が効率的かなと。
リアのアッパーマウント交換するなら、当然フロントも交換した方がいいかなと。
こんな感じで色んなことが積み重なってアッパーマウントの交換に手を付けることになりました。
これが終われば足回りの整備はしばらく大丈夫だと思います。(たぶん)
BMW Z4のフロントサスペンションの取り外し方法
アッパーマウントのいくつかのナット(2番×3と3番)はセルフロックナットという特殊なナットが使われています。
セルフロックナットとは別名ゆるみ止めナット、つまりちょっとやそっとじゃ取れないような構造になっているのです。
ということは、それだけ大事な部分だということ。
そしてこのセルフロックナットは再利用できません。
一度外してしまうとゆるみ止めの効果が無くなってしまうのです。
ということで、オートパーツエフさんで購入しました。
今回、リアの分と併せて買ったのですが、全部で3,000円ほどでした。
ナットにしては高いですが、安全には代えられません。
色々調べてみると「セルフロックナットを再利用した。」という情報もありますが…
う~ん…個人的にはオススメしません。
私みたいな素人が整備するならなおのこと基本に忠実にした方がいいと思いました。
2番:31316769731
3番:31106774714
ジャッキアップしてフロントタイヤを外してから作業に入ります。
トップの部分にプラスチックのカバーがあるので外します。
マイナスドライバーとかでもいいんですけど、こういうのがあれば便利です
この工具、角度が絶妙なのでクリップ外しはもちろんのことあらゆる場面で大活躍しています。
私の大好きなエーモン製でございます。
トップナットが見えました。
サスペンションを完全に外してからだと緩めづらいので、まずはトップナットを緩めます。
ナットのサイズは21mm。
これはアルミホイール用のソケットレンチなのですが…実は色々役に立つのです。
理由はのちほど分かります。
ということで、トップナットを緩めます。
このソケットレンチの差し込み角は12.7mmなのですが、私は9.5mmのラチェットしか持っていませんので変換アダプターを使用します。
ソケットをセットして…
変換アダプターを繋げて…
ラチェットでグイっと回します。
※ここではナットを完全に外さないで緩めるだけです。
トップナットを緩めたらエンジンルーム側からの作業はいったん終わり。
タイヤハウス側へ移ります。
フロアジャッキを使ってサスペンションを下側から支えます。
上側のナット(写真は既に外したあと)と下側のボルトを外します。
上側のナットはスタビライザーリンクとの連結部分です。
外し方はこちらの記事を参考にしてください。
下側はナックルアームと連結しています。
けっこう固いです。
サイズは18mm
再びエンジンルームに戻って、アッパーマウントのネジ3つを外します。
サイズは13mm
これでサスペンションはフリーになりました。
しかしこのままでは車体から外すことはできません。
そこで、サスペンションを支えているフロアジャッキをゆっくり下げていきます。
はい。ここでストップ。
この状態になるとローターが手前に倒れてきますので、足でうまい具合に支えましょう。
ここから更にジャッキを下げる(ちょっとずつ慎重に)とナックルアームからサスペンションを外すことができます。
ローターが手前に倒れないように注意を払いながらサスペンションを外します。
一回上に引き上げないと外れません。
しかし上部はあまりスペースが無いのでちょっとコツが必要です。
知恵の輪みたいな感じですがコツを掴めば大丈夫です。
サスペンションが外れました。
ここで改めてフロアジャッキを使ってナックルアームを押し上げます。
念のため紐でくくれば安心です。
ローターやキャリバーにはブレーキやら何やらのホースがいっぱい繋がっているので、負荷が掛かってしまうとまずいです。
最新の注意を払いましょう。
サスペンションの下の方にはこのような出っ張りがあります。
ここを合わせればいいので取り付けの時は分かりやすいですね。
受け側はこんな感じ。
BMW Z4のアッパーマウント&バンプラバーの交換方法
さて、サスペンションが取り外せたのでアッパーマウントとバンプラバーを交換します。
つまりサスペンションを分解するということですね。
難しくはないですが、危険ですし根気のいる作業です。
何はなくともこれがないとどうしようもありません
今回のDIYで一番活躍した工具です。
こんな感じでツメを引っ掛けて…
お尻の部分が六角になっているのでラチェットで回します。
いい感じに縮んでくれました。
ここでトップナットを緩めていきます。
スプリングがバラバラになりました。
けっこう大きな音がするので心の準備をしておきましょう(笑
アッパーマウントの新旧比較。
そこまで劣化は感じられませんでした。
バンプラバーはボロボロで崩れ落ちていました。
これはひどい。
とっくの昔に寿命は過ぎ去っていたようです。
バンプラバーの長さが違うのでカットします。
高さを合わせて…
ブーツもカットして長さを合わせます。
このバンプラバーは純正に比べて耐久性が良いらしいので期待です。
さて、ここで問題発生です。
スプリングコンプレッサーでコイルを縮めた状態だとアッパーマウントが取り付けできません。
当たり前ですが、手で縮めようとしてもビクともしません。
ね?
物理的に不可能です。
スプリングコンプレッサーで縮めるのはこれが限界です。
ということで、「ビニール紐で地道に縛り上げ作戦」です。
その名の通り、「スプリングコンプレッサーで縮める→ビニール紐で縛る」を地道に繰り返していきます。
これくらい縮めれば大丈夫。
本当はもっと丈夫な紐がいいんでしょうけどね
念のために何重にも巻いて絶対に外れないようにきつく結びました。
あ、それとコイルが傷つくので段ボールを下に敷いた方がいいです。
さぁ、これでアッパーマウントの取り付けが可能です。
しかしここで第二の問題が発生。
このままトップナットを回そうとしてもサスペンションの軸が共回りしてしまうので締めることができません。
そこで、よ~く見てみると軸の部分が六角になっているのが分かりますよね?
ここで、冒頭で登場した21mmのアルミホイール用ソケットレンチが活躍します。
このソケットはアルミホイール用なので、中に傷つき防止用のスポンジが付いています。
まずは、これを外します。
そしてトップナットに装着。
六角ソケット(6mm)とラチェットを組み合わせます。
六角は長めの物じゃないと届かないので注意。
で、このように差し込みます。
ソケットの傷防止用のスポンジを外しているので貫通できます。
アルミホイール用ソケットはお尻の部分が六角になっているので、このようにスパナで回すことができます。
これで共回りをせずにナットを締めることができます。
ナットは再利用不可のセルフロックナットです。(31106774714)
しかしこの方法だとトルクレンチが使えません。
なのでネジ山の数を目安(大体4~5山くらい)にナットを締めました。
トップナットを締めたあとはビニール紐を外していきます。
外すといっても切ればいいわけですが…
これ、本当に危ないので気を付けてください。
縮んだバネが戻る力は凄まじいです。さらにこれだけ大きいスプリングですからね…
絶対にスプリングの間に手を入れたりせずに、慎重に紐を切ってください。
あとは逆の手順で組み込みます。
フロアジャッキは慎重に下げる→サスペンションを差し込む→フロアジャッキを慎重に上げる
私が調べたところ規定トルクはこんな感じでした。
もしかしたら年式などで違うかもしれないので念のため調べてみてください。
足回りは特に怖いのでトルクレンチを使うのが吉です。
アッパーマウント上部の3本のナットもセルフロックナットです。( 31316769731)
ここも規定トルクでしっかりと。
これで助手席側は終わり。
運転席側も基本的には同じですが、ロアコントロールアームのセンサーは外した方かもいいかもしれません。
サスを外す時にけっこう下側に引っ張られるので。
2回目ともなると縛り方もうまくなります。
時間も大体半分くらいで終わりました。
アッパーマウントはLEMFORDER製です。(31336779613)
MEYLEかSACHSかLEMFORDERあたりなら間違いないかなという感じ。
ちなみに助手席側のスプリング下端の位置はここ。
運転席側はここです。
こんな風にゴムの部分に跡が残っているので分かりやすいです。
多分ここって元の位置に合わせた方がいいような気がします。
ということで完成です。
私のDIYでは珍しく大きなトラブルが無く順調に終わりました。
といっても4~5時間はかかったのでけっこう大変な作業でした。
しかし、大きな収穫として「いつでもサスペンションを変えられるぞ」という経験値を得ることができました。
距離的には15万キロ前後、サスはビルシュタインと考えていますが、まぁまだまだ先の話ですね。
あ、そういえば肝心のリアのことを忘れてた(;・∀・)
リアも近いうちに交換する予定です。